● 引用掲載古典文学作品出典一覧

 拙作内で引用させて戴きました古典文学作品の出典及び、参照させて戴いた資料文献を一覧表記致します。

・万葉集関連
 「万葉集検索データベース・ソフト」 (山口大学)
 「萬葉集」(1)〜(4) 高木市之助ほか 校注 (岩波日本古典文学大系)
 「新編国歌大観準拠 万葉集」上・下 伊藤博 校注 (角川文庫)
 「新訓 万葉集」上・下 佐々木信綱 編 (岩波書店)
 「万葉集」上・中・下 桜井満 訳注 (旺文社文庫)
 「万葉集ハンドブック」 多田一臣 編 (三省堂)
 「万葉ことば辞典」 青木生子 橋本達雄 監修 (大和書房)
 「万葉集地名歌総覧」 樋口和也 (近代文芸社)
 「万葉集辞典」 中西進 著 (講談社)
 「万葉集歌人集成」中西進ほか 著 講談社
 「歴史と人物 特集 万葉集の天皇と皇子」 横山恵一編,中央公論社
 「初期万葉歌の史的背景」 菅野雅雄 著 (和泉書院)
 「古代和歌と祝祭」 森朝男 著 (有精堂出版)
 「万葉集の民俗学」 桜井満 監修 (桜楓社)
 「万葉流転 寧楽史私考」 関根真隆 著 (教育社)
 「万葉の贈る花・伝える歌の本 草花編」 中根三枝子 著 (白墨社)
 「万葉の贈る花・伝える歌の本 木の花編」 中根三枝子著 (白墨社)
 「万葉の花鳥風月」 大貫茂 (保育社)
 「和歌植物表現辞典」 平田喜信 身崎壽 著 (東京堂出版)
 「別冊 太陽 114号 犬養孝と万葉を歩く」 全国万葉協会 編 (平凡社)
 「奈良 大和路 歴史と万葉の舞台を歩く」 羽田敦 (実業之日本社)
 「万葉集を歩く」 (JTBキャンブックス)
 「とんぼの本 万葉散策」 橋本哲二 菊地昌治 桑原英文 (新潮社)
 「万葉吉野紀行」 (吉野町教育委員会 吉野町歴史資料館)
 「飛鳥の道」 金本朝一 (綜文館)
 「飛鳥歴史散歩」 寺尾勇 (創元社)

・日本書紀
 「日本書紀」上・下 坂本太郎ほか 校注(岩波日本古典文学大系)
 「日本書紀」上・下 宇治谷孟 校註 (講談社学術文庫)

・続日本紀
 「続日本紀 蓬左文庫本」(1)〜(5) (八木書店)
 「続日本紀」青木和夫ほか 校注 (岩波新日本古典文学体系)
 「続日本紀」 上・下 宇治谷孟 校註 (講談社学術文庫)

・日本霊異記
 「日本霊異記」 上・中・下 全訳注 中田祝夫 (講談社学術文庫)

・風土記
 「風土記」 秋本吉郎 校注 (岩波日本古典文学大系)

・古事記
 「古事記/上代歌謡」 (小学館日本古典文学全集)
 「新訂 古事記」 武田祐吉 訳注 (角川文庫)

・延喜式
 「延喜式」 虎尾俊哉 著 (吉川弘文館)
 「延喜式祝詞教本」 (神社新報社)

・古代歌謡
 「記紀歌謡集」 武田祐吉 校註 (岩波文庫)

・小倉百人一首
 「百人一首古注抄」 島津忠夫・上條彰次 編 (和泉書院)
 「百人一首注釈書叢刊」(1)〜(20) 荒木尚ほか 編 (和泉書院)

・21代集
 「二十一代集〔正保版本〕CD-ROM」 (岩波書店 国文学研究資料館データベース)

・古今和歌集
 「古今和歌集」 小沢正夫 校注・訳 (小学館日本古典文学全集)
 「古今和歌集」 小島憲之ほか 校注 (岩波新日本古典文学大系)

・新古今和歌集
 「新古今和歌集」 小島吉雄 校註 (朝日新聞社 日本古典全書)
 「新古今和歌集」 久松潜一ほか 校注 (岩波日本古典文学大系)

・拾遺和歌集
 「拾遺和歌集」 小町谷照彦 校注 (岩波新日本古典文学大系)

・千載和歌集
 「千載和歌集」 片野達郎ほか 校注 (岩波新日本古典文学大系)

・新続古今和歌集
 「新続古今和歌集」 村尾誠一 (明治書院 和歌文学大系)

・後拾遺和歌集
 「後拾遺和歌集」 久保田淳ほか 校注 (岩波新日本古典文学大系)

・三十六人集
 「三十六人集 全」 佐佐木信綱・芳賀矢一 校註(博文館 校註和歌叢書)

・源氏物語
 「源氏物語」(1)〜(6) 阿部秋生ほか 校註 (小学館日本古典文学全集)

・枕草子
 「枕草子」 松尾聰 校註 (小学館日本古典文学全集)

・更級日記
 「和泉式部日記/紫式部日記/更科日記/讃岐典侍日記」
                 犬養廉ほか 校註 (小学館日本古典文学全集)

・蜻蛉日記
 「蜻蛉日記」 今西祐一郎 校注 (岩波文庫)

・明月記
 「明月記」(1)〜(3) 国書刊行会

・宇治拾遺物語
 「宇治拾遺物語」下 渡辺綱也 校訂 (岩波文庫)

・栄花物語
 「栄花物語」(1) 松村博司 校註 (朝日新聞社)

・平家物語
 「平家物語」(1)〜(2) 市古貞次 校注 (小学館日本古典文学全集)

・謡曲 吉野静/・謡曲 二人静/・謡曲 三輪
 「謡曲集」(1)〜(2) 小山弘志ほか 校注 (小学館日本古典文学全集)
 「謡曲大観」(1)〜(7) 佐成謙太郎 (明治書院)
 「能の事典」 戸井田道三 監修 (三省堂)

・懐風藻
 「懐風藻-漢字文化圏の中の日本古代漢詩」
              上代文学会研究叢書 辰巳 正明 編 (笠間書院)

・伊勢斎宮関連
 「斎宮志」 山中智恵子 (大和書房)
 「続斎宮志」 山中智恵子 (砂子屋書房)

            −・−・−・−・−・−・−・−・−

● 作中引用歌完全版

 拙作内で引用させて戴いた万葉歌のうち、原典に別記載がある歌については作中 で省略させて戴いております。なので、改めて全文引用させて戴きます。

|玉櫛笥みむろの山のさな葛さ寝ずはつひに有りかつましじ [玉くしげ三室戸山の]
                          藤原鎌足「万葉集 巻2-0094」


|かけまくも ゆゆしきかも [一云 ゆゆしけれども]
|言はまくも あやに畏き 明日香の 真神の原に ひ
|さかたの 天つ御門を 畏くも 定めたまひて 神さ
|ぶと 磐隠ります やすみしし 我が大君の きこし
|めす 背面の国の 真木立つ 不破山超えて 高麗剣
|和射見が原の 仮宮に 天降りいまして 天の下 治
|めたまひ [一云 掃ひたまひて] 食す国を 定めた
|まふと 鶏が鳴く 東の国の 御いくさを 召したま
|ひて ちはやぶる 人を和せと 奉ろはぬ 国を治め
|と [一云 掃へと] 皇子ながら 任したまへば 大
|御身に 大刀取り佩かし 大御手に 弓取り持たし
|御軍士を 率ひたまひ 整ふる 鼓の音は 雷の 声
|と聞くまで 吹き鳴せる 小角の音も [一云 笛の音
|は] 敵見たる 虎か吼ゆると 諸人の おびゆるまで
|に [一云 聞き惑ふまで] ささげたる 幡の靡きは
|冬こもり 春さり来れば 野ごとに つきてある火の
| [一云 冬こもり 春野焼く火の] 風の共 靡くがご
|とく 取り持てる 弓弭の騒き み雪降る 冬の林に
| [一云 木綿の林] つむじかも い巻き渡ると 思ふ
|まで 聞きの畏く [一云 諸人の 見惑ふまでに]
|引き放つ 矢の繁けく 大雪の 乱れて来れ [一云
|霰なす そちより来れば] まつろはず 立ち向ひしも
|露霜の 消なば消ぬべく 行く鳥の 争ふはしに [一
|云 朝霜の 消なば消とふに うつせみと 争ふはし
|に] 渡会の 斎きの宮ゆ 神風に い吹き惑はし 天
|雲を 日の目も見せず 常闇に 覆ひ賜ひて 定めてし
|瑞穂の国を 神ながら 太敷きまして やすみしし
|我が大君の 天の下 申したまへば 万代に しかし
|もあらむと [一云 かくしもあらむと] 木綿花の
|栄ゆる時に 我が大君 皇子の御門を [一云 刺す竹
|の 皇子の御門を] 神宮に 装ひまつりて 使はしし
|御門の人も 白栲の 麻衣着て 埴安の 御門の原に
|あかねさす 日のことごと 獣じもの い匍ひ伏しつ
|つ ぬばたまの 夕になれば 大殿を 振り放け見つ
|つ 鶉なす い匍ひ廻り 侍へど 侍ひえねば 春鳥
|の さまよひぬれば 嘆きも いまだ過ぎぬに 思ひ
|も いまだ尽きねば 言さへく 百済の原ゆ 神葬り
|葬りいまして あさもよし 城上の宮を 常宮と 高
|く奉りて 神ながら 鎮まりましぬ しかれども 我
|が大君の 万代と 思ほしめして 作らしし 香具山
|の宮 万代に 過ぎむと思へや 天のごと 振り放け
|見つつ 玉たすき 懸けて偲はむ 畏かれども
                         柿本人麻呂「万葉集 巻2-199」

|天地の 初めの時 ひさかたの 天の河原に 八百万
|千万神の 神集ひ |集ひいまして 神分り 分りし
|時に 天照らす 日女の命 [一云 さしのぼる 日女
|の命] 天をば 知らしめすと 葦原の 瑞穂の国を
|天地の 寄り合ひの極み 知らしめす 神の命と 天
|雲の 八重かき別きて [一云 天雲の八重雲別きて]
|神下し いませまつりし 高照らす 日の御子は 飛ぶ
|鳥の 清御原の宮に 神ながら 太敷きまして すめ
|ろきの 敷きます国|と 天の原 岩戸を開き 神上
|り 上りいましぬ [一云 神登り いましにしかば]
|我が大君 皇子の命の 天の下 知らしめしせば 春
|花の 貴くあらむと 望月の 満しけむと 天の下
|食す国 四方の人の 大船の 思ひ頼みて 天つ水
|仰ぎて待つに いかさまに 思ほしめせか つれもな
|き 真弓の岡に 宮柱 太敷きいまし みあらかを
|高知りまして 朝言に 御言問はさぬ 日月の 数多
|くなりぬれ そこ故に 皇子の宮人 ゆくへ知らずも
| [一云 さす竹の 皇子の宮人 ゆくへ知らにす]
                         柿本人麻呂「万葉集 巻2-167」

|黒木取り草も刈りつつ仕へめどいそしきわけとほめむともあらず [一云仕ふとも]
                          大伴家持「万葉集 巻4-780」

|戯奴 [變云 わけ] がため我が手もすまに春の野に抜ける茅花ぞ食して肥えませ
                           紀女郎「万葉集 巻8-1460」

|葦原の 瑞穂の国を 天下り 知らしめしける すめろ
|きの 神の命の 御代重ね 天の日継と 知らし来る
|君の御代御代 敷きませる 四方の国には 山川を 広
|み厚みと 奉る 御調宝は 数へえず 尽くしもかねつ
|しかれども 我が大君の 諸人を 誘ひたまひ よきこ
|とを 始めたまひて 金かも たしけくあらむと 思ほし
|て 下悩ますに 鶏が鳴く 東の国の 陸奥の 小田な
|る山に 黄金ありと 申したまへれ 御心を 明らめた
|まひ 天地の 神相うづなひ すめろきの 御霊助けて
|遠き代に かかりしことを 我が御代に 顕はしてあれ
|ば食す国は 栄えむものと 神ながら 思ほしめして も
|ののふの 八十伴の緒を まつろへの 向けのまにまに
|老人も 女童も しが願ふ 心足らひに 撫でたまひ
|治めたまへば ここをしも あやに貴み 嬉しけく い
|よよ思ひて 大伴の 遠つ神祖の その名をば 大久米
|主と 負ひ持ちて 仕へし官 海行かば 水漬く屍 山
|行かば 草生す屍 大君の 辺にこそ死なめ かへり見
|は せじと言立て 大夫の 清きその名を いにしへよ
|今のをつづに 流さへる 祖の子どもぞ 大伴と 佐伯
|の氏は 人の祖の 立つる言立て 人の子は 祖の名絶
|たず 大君に まつろふものと 言ひ継げる 言の官ぞ
|梓弓 手に取り持ちて 剣大刀 腰に取り佩き 朝守り
|夕の守りに 大君の 御門の守り 我れをおきて 人は
|あらじと いや立て 思ひし増さる 大君の 御言のさ
|きの [一云 を] 聞けば貴み [一云 貴くしあれば]
                         大伴家持「万葉集 巻18-4094」



            −・−・−・−・−・−・−・−・−



 2002,08,21 〜 2002,08,25 奈良滞在
 2002,09,20 〜 2002,12,15 執筆
 2002,10,03 〜 2002,12,16 @nifty 文学フォーラム 7番会議室上にて連載

 ※拙作「あきづしまやまとゆ」に添えて掲載している写真の一部は、「Sight-seeing
  Japan」さま、「デジタル楽しみ村」さま、「ガルダのへぼ素材」さまよりお借りして
  います。

                               遼川るか  拝






BEFORE   BACK